コラム
2024.07.05 相続した実家や土地を売却したい! 不動産の売却方法と、新潟市の空き家事情も解説!
「亡くなった親から実家を引き継いだけれど、空き家のままにしている」「相続した土地の使い道がなく、持て余している」といった相続した不動産のお悩みは近年多く見受けられます。活用する予定のない不動産は、所有し続けるよりも売却して手放した方が得策です。
ここでは、不動産売却に向けた不動産相続の進め方から、売却の流れについて徹底解説!
不動産相続の進め方は?
不動産売却を行うには、まずは「不動産の相続」が必要になります。不動産の相続手続きの基本的な流れを説明します。
遺言書の有無を確認
不動産の所有者が亡くなったら、まずは遺言書の有無を確認します。
遺言書がある場合は、基本的には遺言書に記載された内容に従って相続手続きが行い、遺言書がない場合は相続人全員で遺産分割協議を行います。なお、遺産分割協議後に遺言書が見つかった場合も、遺言書の内容が優先されます。
相続人の確定
遺言書の有無を確認したら、できるだけ早く相続人を確定させます。
遺言書がない場合、亡くなった人の戸籍謄本を調べて、誰が相続人になるかを明確にします。新たな相続人が後から発覚した場合は遺産分割協議をやり直す必要があるため、相続人が誰になるかはしっかりと調べましょう。
相続財産を把握して、財産目録を作成する
相続人確定後は、被相続人の財産を特定して財産目録を作成します。
預貯金であれば通帳や残高証明書で残高の確認を、相続財産に不動産があるかどうかは、市区町村から届く固定資産税の納税通知書を確認します。納税通知書がない場合は、所有する不動産があると思われる市区町村で「名寄帳」で調べることができます。
遺産分割協議の実施
遺言書がない場合には、相続人全員で遺産分割協議を行います。
相続人が一人でも欠けた状態で行われた分割協議は無効となりますので、必ず相続人全員で行いましょう。相続財産である不動産を誰が引き継ぐか合意が得られたら、その内容をまとめた遺産分割協議書を作成、相続人全員が署名し、実印で押印します。
相続財産の名義変更(不動産の相続登記)
不動産を相続する際は、その不動産の名義を相続する人の名義に変更する「相続登記」を行います。
この手続きは、不動産の所在地を管轄する法務局に申請しますが、相続登記は令和6(2024)年4月1日から義務化され、これを行わずに放置すると過料を科される可能性があるため、忘れずに行いましょう。
相続税の申告・納付
不動産を含む遺産の総額が、基礎控除額「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」を超える場合は、相続税がかかります。
相続税の申告・納付期限は、相続開始を知った日の翌日から10ヵ月以内で、期限内に申告・納付できないと延滞税がかかることもあるため、早めに支払いを済ませましょう。
相続した不動産の売却の流れ
不動産の相続が完了したら、不動産の売却へと進みます。ここでは、不動産売却までの具体的な流れや注意点を解説します。
相続不動産をそのままにしておくことのデメリット
亡くなった人が所有していた不動産を相続して、その不動産をそのまま放置していると、
- 不動産の価値が下がっていく
- 建物が傷み続けて、空き家問題に発展
- 固定資産税や都市計画税を払い続けなければならない
- 景観や防犯上のリスクが発生
など、さまざまなデメリットが生じます。相続した不動産を利用する予定がないようであれば、不動産の売却が有効です。以下より不動産売却の具体的な流れを確認しておきましょう。
STEP1:相続した不動産の相場を把握する
不動産売却で最も気になるのは「売却価格」。同じ地域であっても、不動産の周辺の状況や土地の形や面積、間取り、取引の時期によっても価格が異なります。まずは、売りたい不動産がどれくらいの価格で売れるといった情報を集めましょう。不動産の相場に関する詳しい情報は、こちらの記事でも解説しているのでぜひご覧ください。
▼不動産売却の「相場」の調べ方、「売り時」を徹底解説!不動産の相場、売却のベストタイミングは?
https://furusatofudousan.com/takehana/column/column-277/
STEP2:不動産会社に相談・査定後、媒介契約を結ぶ
相場を把握できたら、次は不動産会社に相談し、査定を依頼します。
査定方法は、物件の所在地や面積、築年数などの情報をもとに算出する「簡易査定」、実際に不動産を訪問し、より正確に調査を行う「訪問査定」の二種類があります。
査定金額を出してもらった会社の中から仲介を依頼する会社を決定し、媒介契約を取り交わします。
媒介契約には、売却を1社のみに依頼する「専属専任媒介」、「専任媒介」や、複数の会社に売却依頼ができる「一般媒介」があり、基本的に売主側が選べます。仲介手数料や売却時に必要な費用、書類も確認しましょう。
STEP3:不動産の販促活動を行う
インターネットや広告などを利用して、購入希望者へ情報発信、販促活動を行います。
不動産に興味を持った人が実際に現地を訪問する内覧(内見)では、すべての部屋やトイレ、お風呂、庭をはじめ、クローゼットや押し入れの中まで全て見せる必要があります。そのためにも販促と同時に不動産の清掃、整理整頓を行いましょう。
STEP4:買主と売買契約を結ぶ
購入希望者との間で条件交渉の折り合いがつけば、売買契約を締結します。
売買契約は、一般的には不動産会社に集合し、宅地建物取引士の立ち合いのもと、重要事項説明や売買契約書へ署名・捺印などを行います。この際、売主と買主から不動産会社へ仲介手数料の半金を支払うのが一般的です。こちらも事前に確認しましょう。
STEP5:買主に引き渡しを行う
売買契約、代金の決済の終了後は、売主から買主へ所有権の移転登記申請を行い、物件の引き渡しを行います。
売却する不動産に住宅ローンがある場合は解約や抵当権の抹消手続きが必要になりますが、これらの手続きは司法書士に委託して行います。建築確認書類や住宅設備の資料等があれば、引き渡し時に購入者に渡せるよう準備しましょう。
新潟市は空き家が多い?気を付けたい空き家の放置!
活用してしない不動産は年々増え続けているとされ、全国各地で空き家問題に発展しています。新潟市の空き家事情と放置による危険性についても解説します。
新潟市の空き家の実情
空き家は新潟市も例外ではなく増加の傾向にあります。5年ごとに実施される総務省の住宅・土地統計調査では、平成20年から平成30年の10年間で、放置空き家を含むその他の住宅が1.6倍ほど増加しています。
空き家を放置すると、どうなる?
空き家の放置は、建物の劣化などにより、防災・防犯・衛生面において悪影響を及ぼします。近隣住民への被害を防ぐため、所有者は定期的に点検やメンテナンスを行う必要があり、それには経済的な負担も多くなります。
空き家を増やさない、放置しないためには、不増産の相続や登記、活用方法や引き継ぎ方法などを家族が元気なうちに検討していくことが大切。今のうちに準備できることは進めておきましょう。
新潟市の空き家対策
新潟市では不動産や法律、建築などさまざまな業種の団体と連携し、空き家に関する悩みや困り事に応じる相談体制を整えています。また、住み替えをはじめ、移住定住や福祉・地域活動で空き家を活用する場合には、購入費やリフォーム費用などの一部を補助するなど、空き家の利活用を図っています。
まとめ|活用する予定のない不動産は売却がオススメ!
活用する予定のない不動産は、固定資産税や都市計画税を払い続けなければならない、景観や防犯上のリスクが発生する恐れがあるなど、所有者の負担が年々増えていきます。一方、売却することで、現金化で平等に分配でき、不動産の維持管理の手間を省けるといったメリットがあります。不動産の相続の方法、売却の流れを確認しておき、スムーズな不動産売却へとつなげましょう。
私は、売主様のためだけに動く不動産売却エージェントとして、大切な不動産の最適な売却方法を提案しています。まずは、無料のご相談で売主様のご希望をお聞かせください。
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