コラム
2024.07.05 不動産売却の「相場」の調べ方、「売り時」を徹底解説!不動産の相場、売却のベストタイミングは?
不動産の売却は、事前のリサーチやタイミングの見極めなどがとても大切です。
「持て余している不動産を売却したいけれど、何から始めたらいいの?」といったお悩みに応えるべく、今回は、不動産売却に向けた「相場の調べ方」から、最も高く売れる不動産の「売り時」についても解説します。
不動産売却の「相場」とは?
不動産売却を行うため、まずは不動産の相場を知る必要があります。ここでは、不動産の相場とはどのようなものか、その必要性や不動産売却の簡単な流れも解説します。
不動産の相場価格とは、過去の売却実績をもとに、現時点での市場で売れると予測される金額のことを指します。実際に売却された価格がもとになるため、相場通りの金額で売却されるパターンが多いといえます。
一方、混同されやすいのが売出価格と販売価格。
売出価格は売却が開始された時の販売金額のことで、販売価格は現時点で販売されている不動産の価格のことをいいます。
不動産の売却相場を知っておくべき理由とは?
なぜ、事前に不動産の相場価格を把握しておく必要があるのでしょうか?相場価格の把握が重要とされるのは、以下の2つの理由が挙げられます。
●売り出し価格を適切に設定できるため
不動産は適切な価格で売り出すことで、買い手が見つかりやすくなります。また、不動産は売り出してすぐが一番売れやすいため、適切な価格設定が大切になります。
●資金の計画が立てられるため
売却価格が想定できれば、今後その資金をどう使用していくかを具体的に考えられるようになります。特に不動産の売却収入を新しい家の購入代金にあてる場合は、参考にするとよいでしょう。
不動産売却の流れ
相場価格を把握したら、不動産を売却するまでのプロセスも知っておきましょう。ここでは相場価格の把握から不動産会社との契約、販促活動から買主への引き渡しまでの流れを解説します。
①相場を把握する
同じ地域であっても、不動産の周辺の状況や土地の形や面積、間取り、取引の時期によっても価格が異なります。まずは、売りたい不動産がどれくらいの価格で売れるといった情報を集めます。
②不動産会社に相談・査定後、媒介契約を結ぶ
相場を把握できたら、次は不動産会社に相談し、査定を依頼します。
査定方法は、物件の所在地や面積、築年数などの情報をもとに算出する「簡易査定」、実際に不動産を訪問し、より正確に調査を行う「訪問査定」の二種類があります。
査定金額を出してもらった会社の中から仲介を依頼する会社を決定し、媒介契約を取り交わします。媒介契約には、「専属専任媒介」、「専任媒介」「一般媒介」があり、基本的に売主側が選べます。
③不動産の販促活動を行う
インターネットや広告などを利用して、購入希望者へ情報発信、販促活動を行います。内覧(内見)では全ての部屋や空間を見せる必要があるため、販促と同時に不動産の清掃、整理整頓を行いましょう。
④買主と売買契約を結ぶ
購入希望者との間で条件交渉の折り合いがつけば、売買契約を締結します。売買契約は、一般的には不動産会社に集合し、宅地建物取引士の立ち合いのもと、重要事項説明や売買契約書へ署名・捺印します。
⑤買主に引き渡しを行う
売買契約、代金の決済の終了後は、売主から買主へ所有権の移転登記申請を行い、物件の引き渡しを行います。建築確認書類や住宅設備の資料等があれば、引き渡し時に購入者に渡せるよう準備します。
不動産売却の相場価格を自分で調べる3つの方法
不動産売却の相場を調べるといっても、どのように調べたらよいか分からない人も多いのではないでしょうか。
ここからは、不動産売却の相場を自分で調べる3つの方法を紹介します。
インターネットで不動産相場価格を調べる
売買取引価格から不動産相場を調べる方法は、以下2つのサービスを使って調べることができます。
レインズマーケットインフォメーションは、マンション、一戸建ての取引価格を調べることができ、土地総合情報システムはマンション、一戸建てに加えて、土地や農地の取引価格も調べることができます。
ただし、土地総合情報システムは情報量や更新頻度はレインズに劣るため、基本的にはレインズで調べて、土地や農地などレインズでは調査できない物件の場合に、土地総合情報システムを活用するのがよいでしょう。
参考)土地総合情報システム
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
参考)レインズマーケットインフォメーション
http://www.contract.reins.or.jp/search/displayAreaConditionBLogic.do
地価情報から相場価格を調べる
土地価格の相場を知るには、公的機関が公示する評価額も参考になります。具体的には公示地価、基準地価、路線価などが挙げられます。
公示地価
国土交通省の調査によって公表される土地の価格。毎年1月1日時点の都市計画区域内の標準地点を含めた土地価格が算出され、毎年3月中旬ごろに発表される。
基準地価
都道府県の調査によって公表される土地の価格。毎年7月1日時点の都市計画区域外の標準地点を含めた土地価格が算出され、9月中旬ごろに発表される。
公示地価、基準地価はいずれも不動産鑑定士によって評価額が算出されていますが、これらの価格は実勢価格と差異が生じる場合があるため注意が必要です。基本的に実勢価格は公示地価を1.1倍した値が目安になるとされていますが、都市部だと2倍以上の値になることもあり、場所によっても異なりますので、計算の際には注意しましょう。
公示地価・基準地価は下記より検索ができます
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
路線価
国土交通省が公示する道路に面した1㎡あたりの土地価格。国税庁ホームページの財産評価基準書に掲載されている路線価図・評価倍率表から確認することができる。路線価は公示価格の8割程度が目安。
参考)路線価図・評価倍率表(国税庁)
https://www.rosenka.nta.go.jp/index.htm
固定資産税評価額から相場価格を調べる
土地の固定資産税評価額を確認するには、①固定資産税課税明細書を確認する、②固定資産評価証明書を取得する、③固定資産課税台帳を閲覧する、という3つの方法があります。
固定資産税評価額からの売却相場の計算式は、以下の通りです。
売却相場の目安=固定資産税評価額÷0.7×1.1
固定資産税評価額は、公示地価の7割程度になるように設定されています。実際に土地が売買される価格は、公示地価と比べると、平均して1.1〜1.2倍の価格となり、上記の式で固定資産税評価額から売却相場の目安を求めることができます。
▶︎例:固定資産税評価額が1,400万円の土地の場合
売却相場の目安
=固定資産税評価額÷0.7×1.1
=1,400万円÷0.7×1.1
=2,200万円
売出価格が高くなりやすい「売り時」は?
不動産の売却タイミングを考える際には、売却価格の高さだけでなく、税金的にもお得に売却できるかが重要になります。以下3つのポイントで売却タイミングを見極めましょう。
季節で売り時を見極める
転勤や子供の進学先が変わるタイミングの直前である2~3月は、住み替え需要が大きくなるため、1年の中で最も好条件で売却しやすい時期といえるでしょう。12~1月には売却に向けて行動開始し、2月には売り出しを始めておくのがよいでしょう。
築年数で売り時を見極める
戸建てに関しては築年数が経過するたびに、確実にその価値が落ちていきます。中古戸建ては築10年、中古マンションは築15年を境に購入需要が急激に減っていき、築20年程度で価値がほとんどゼロになるともいわれています。高い価格で売れる可能性が高い築6〜15年を目安に、売却を検討しましょう。
税金の税率で見極める
不動産を売却したことで利益が出た場合は、譲渡所得税が課せられますが、物件の所有期間によって税率が大幅に変わるので注意が必要です。また、所有期間で税率が切り替わるタイミングを見極めることで、売却タイミングを見定めることができます。
所有期間 | 分類 | 税率 |
5年以下 | 短期譲渡所得 | 39.63% |
5年越え | 長期譲渡所得 | 20.315% |
物件の所有期間が5年以下か、5年を超えるのかで、税率はおよそ倍の違いがあります。
売却を急がないのであれば、5年以下で売却するのは避けましょう。
まとめ|不動産売却には相場価格の把握と、売り時の見極めが必須!
不動産の相場価格、売り時のタイミングについて説明してきました。不動産売却の際の相場価格は、ネットや地価情報などで調べて相場イメージを掴んだ上で、その地域の不動産に詳しい不動産会社に相談すると安心です。
私は新潟市を拠点に、売主様のためだけに動く不動産売却エージェントとして、大切な不動産の売却をサポートしています。新潟市で不動産売却を検討されている方は、お気軽にご相談ください。
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