コラム

2024.07.09 「不動産の売却」と「新居の購入」はどっちが先? 住み替えの賢い進め方を解説

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「不動産の売却」と「新居の購入」はどっちが先? 住み替えの賢い進め方を解説

住み替えを検討中の方によくあるお悩みのひとつが、「今住んでいる自宅の売却」と「新居の購入」のどちらを先に進めるかということです。

このタイミングを誤ってしまうと大きな出費につながり、トラブルの元になりかねません。

そこで、この記事では、住み替えのポイントや現自宅の売却と新居の購入のどちらを先に進めた方が良いか、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

不動産の住み替えとは?通常の引っ越しとの違い

住み替えとは、現在住まいとしている住居から、別の住居に住まいを移すことです。

一般的には、不動産の取引が行われるときに「住み替え」という言葉が使われます。例えば、賃貸物件から別の賃貸物件への引っ越しや、賃貸物件や現在の自宅を売却して次の物件に引っ越す場合などです。

一方で、実家を出て賃貸物件を借りるときは「引っ越し」と表現することが多いです。この場合、賃貸借契約を結び、支払いを済ませて鍵を受け取ればすぐに入居できます。

しかし、自宅を売却して新しく購入した物件に引っ越す際は、元の家の売却と新しい家の購入のどちらも進めなければなりません。資金繰りや住宅ローン、税金関連の手続きなど、考慮すべきことも多くなります。

不動産の売却、住み替えの方法は?

住み替えには、現在の住まいを売却してから新居を購入する「売り先行」と、新居購入後に元の住まいを売却する「買い先行」の2パターンがあります。

売却物件・購入物件の引渡しを同じ日に行うのが理想ですが、タイミングを合わせるのは難しく、どちらかを先行するケースがほとんどです。

それぞれのメリット・デメリットを把握し、自分に合う方法を選択するようにしましょう。

パターン1:売り先行

売り先行での住み替えでは、先に現自宅を売却して売却代金を得たうえで、住み替え先となる新居を購入します。

この売り先行の進め方なら、自宅の売却金を新居の購入に充てられます。一方で、新居を購入するまでに仮住まいとなる場所に移る手間が生じます。

また、生活している状態で家を売却するため、不動産ポータルサイトへの写真の掲載や内覧などに注意が必要です。

詳しくはこの後で紹介する売り先行のメリット・デメリットで解説します。

パターン2:買い先行

買い先行の住み替えでは、自宅を売却するよりも前に住み替え先となる新居を購入します。

現在の自宅から新居への引っ越しを済ませた状態で、自宅を空き家にして売却活動を行う方法です。売り先行の住み替えを行うケースよりもスケジュールを調整しやすい点が特徴です。

一方で、自宅がありながら新居を購入する関係で場合によっては二重ローンなど資金が多く必要になる可能性が高いです。

「売り先行」のメリット・デメリット

売り先行のメリット

売り先行の最大のメリットは、新居購入の資金計画が立てやすいことです。

売却後に手元に残った金額を確認してから新居を探せるため、予算設定の目途がつきやすく、住宅ローンを利用する場合は無理のない返済計画が立てられます。

売り急ぐ必要もないので、納得のいく条件で売却しやすい傾向にあります。

売り先行のデメリット

デメリットは、仮住まいの費用負担がかかることです。

売却が成立すると売買契約書に基づく期日までに自宅を引き渡しますが、それまでに新居を購入し手続きを終えて入居するのは難しいため、賃貸マンションなどの一時的な仮住まいが必要です。

そのため、仮住まいの家賃や2度の引越し代を予定しておかなくてはなりません。

また、売却する自宅について、家具などが置いてある状態で部屋の写真を不動産情報サイトにアップしたり、内覧対応で生活している空間を見せたりなども考えられます。

「買い先行」のメリット・デメリット

買い先行のメリット

買い先行の場合、自宅の売却時にはすでに新居での生活がスタートしているので仮住まいが不要な点がメリットです。

引っ越し作業が一度で済み、余計な出費が抑えられます。自宅を売却に出す前なので、焦らず新居選びに十分な時間がかけられるのもメリットといえるでしょう。

買い先行のデメリット

先に新居を購入する最大のデメリットは、自宅の売却が決まるまで2つの家を所有することです。

それぞれに固定資産税や管理費・修繕積立金などの支払い義務が生じます。売却する家のローンが残っている場合は、新居とあわせて二重にローンを返済しなくてはなりません。

なかなか買い手がつかず、売却できないというパターンもあり、期間が長引くほど経済的な負担が大きくなるため注意が必要です。

不動産の住み替えは基本的に「売り先行」がおすすめ

不動産の住み替えは、ある一定の条件を満たした人でない限り、基本的には今の物件を先に売却する「売り先行」がおすすめです。

  • ゆっくり資金計画を立てたい
  • 売却資金で住宅ローンを完済したい
  • 今の家をできるだけ高く売却したい

こうした希望がある方は、売り先行にしましょう。

新居が見つかるまでの仮住まいを探す手間や、引っ越しの回数が増える大変さはありますが、二重ローン負担を避けられます。また、売却が完了していれば、精神的にゆとりを持って新居探しができます。

経済的に余裕のある方、新居にこだわりがある方は「買い先行」がおすすめ

一時的な二重ローンに耐えられる経済的余裕があり、かつ新居購入の資金を売却額に頼らず準備できる場合は、買い先行を検討しても良いでしょう。

  • 新居選びにこだわりたい
  • 住宅ローン完済済、もしくは残債が少ない
  • 経済的に余裕がある
  • 引っ越し回数を減らしたい

こうした希望がある方は、買い先行にしましょう。

資金面での負担は増えますが、焦らず新居を選べますし、引っ越しも一度で終わります。新居に引っ越したあとなら売却も家具を引き上げた状態で行えるので、内覧もスムーズでしょう。

不動産の住み替えの注意点

ご自身が「売り」「買い」どちらを先行して住み替えるべきか理解したら、次はどちらにも共通する注意点とその対策について見ていきましょう。

住み替えるときの注意点は以下の2つです。

  • 自宅がすぐに売却できない可能性がある
  • 査定額通りの売却は難しい可能性がある

自宅がすぐに売却できない可能性がある

一般的に、不動産物件の売却には長くて半年程度かかるといわれています。

しかし、必ず半年内で売却できるとは限りません。たとえば、先に新居を購入して契約を終え、住み替えを行ったあと、元の自宅は3ヶ月以内に売却できる想定です。

スムーズに売却が進まない可能性や、買い手側の事情により売却予定日が大きくずれ込む可能性もあります。売却が1ヶ月遅れるだけでも住宅ローンの支払い負担は大きく、それが半年以上ともなってしまうと家計を大きく圧迫します。

住み替え時は、自宅の売却が遅れることも想定して、スケジュールに余裕をもって計画を立てるようにしましょう。

自宅がすぐに売却できないときの対策

長期間売れないときは「買取」も視野に入れましょう。

買取とは、不動産会社に物件を買い取ってもらう方法です。不動産会社のなかには、一定期間以上仲介による売却ができない場合に利用できる「買取保証制度」を用意しているケースもあります。

物件を売却するときには「買取保証制度」がある会社かどうかも確認しましょう。

査定額通りに売却できるとは限らない

物件は、不動産会社から出される査定額通りに売れるとは限りません。

査定額はあくまで不動産会社の見立てであり、実際には査定額より安くなるのも珍しくないからです。査定額で売れるのを期待しすぎるあまり、最適な売り時を逃さないように注意しましょう。

売り時を逃さないようにするための対策

売り時を逃さないようにするために、不動産の相場観を身につけておきましょう。

不動産会社の査定額だけを信頼するのではなく、普段から大手の不動産情報サイトで近隣の物件の売り出し価格を確認しておくのがおすすめです。

また、査定をするときには複数の不動産会社に依頼し、金額を比較することで相場観を身につけられます。

まとめ|不動産の売却・購入は不動産の専門家に相談を

基本的に住み替えを行う際は「売り」先行で進めていくのがおすすめです。

購入資金に余裕がある方、もしくは次の新居にこだわりたい方は「買い」を先行して進めると良いでしょう。

それぞれのメリット・デメリットとご自身の状況をよく確認して選択しましょう。どちらの進め方でも、自宅の売却に関しては慎重になりすぎないように気をつけてください。高く売却したいあまり値下げのタイミングなどを逃してしまうと、結果的に損をすることになりかねません。

「住み替えについて相談したい」または「急いではいないけど相場観だけでも知りたい」という方は、専門家へご相談ください。当社は新潟市を拠点に不動産売却エージェントとして、大切な不動産の売却・購入を一括サポートしています。お気軽にご相談ください。

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