新潟市の一括査定サイトは使うべき?|現場の人間が感じている「功」と「罪」を正直にお伝えします
新潟市で不動産売却を考え始めたとき、 かなりの確率で目に入るのが一括査定サイトだと思います。
「とりあえず相場を知りたい」 「何社か比べてみたい」
そう思って使う気持ちは、よく分かります。
ただ、現場で売主様と向き合っている立場から正直に言うと、 一括査定サイトは“使い方次第で、武器にも毒にもなる”のが実情です。
この記事では、 新潟市で実際に起きているケースを踏まえて、
- 一括査定サイトの「功」
- 一括査定サイトの「罪」
- 使うなら最低限知っておいてほしいこと
を、きれいごと抜きで整理します。
一括査定サイトの「功」|確かに役立つ場面もある
まずは、ちゃんと良いところから。
① 相場感を一気につかめる
一括査定の一番のメリットは、
短時間で複数社の「考え方」を見られる
点です。
新潟市でも、
- 3,000万円台で見る会社
- 3,300万円前後で見る会社
- 思い切って3,500万円を出す会社
と、数字が割れることは普通にあります。
この幅を見ることで、
「この物件、だいたいこの辺が現実ラインなんだな」
という感覚をつかめるのは、確かにメリットです。
② 不動産会社と“ゼロ距離”で話せる
自分で1社ずつ問い合わせるのは、正直面倒です。
一括査定なら、
- 連絡が一気に来る
- 反応の早さが分かる
- 説明の丁寧さが見える
このあたりは、会社選びの材料になります。
「この会社、話がかみ合わないな」 「ここは説明が具体的だな」
こうした感触を短時間で得られるのは、間違いなく“功”です。
一括査定サイトの「罪」|ここを知らないと振り回される
一方で、 ここからが現場で本当に多い話です。
① 高値査定が出やすい構造になっている
一括査定サイトは、 同じ売主様を複数社で取り合う仕組みです。
つまり、
「一番高い数字を出した会社が、まず話を聞いてもらえる」
構造になっています。
結果として、
- まずは高めの数字を出す
- 媒介を取る
- 反応を見ながら値下げ提案
この流れが起きやすい。
売主様が悪いわけではありません。 仕組み上、そうなりやすいというだけです。
② 査定額=売れる価格だと誤解しやすい
ここが一番危ないところです。
査定額は、
「このくらいで売れる可能性がある」という仮説
であって、
「この金額で必ず売れる保証」ではありません。
一括査定経由だと、
- 高い数字だけが頭に残る
- 根拠の説明が薄くなる
- 売り方の話が後回しになる
この状態で売り出すと、
「全然反響がない」 「結局、半年後に大きく下げる」
というパターンに入りやすい。
③ 営業連絡に疲れる
これは体感的な話ですが、
一括査定後、連絡が一気に増えます。
電話・メール・SMS。
中には丁寧な会社もありますが、
「今すぐ会えませんか?」 「とにかく専任でやらせてください」
と、温度感が合わないケースも正直多い。
売却をじっくり考えたい売主様ほど、 ここで消耗してしまう印象があります。
新潟市で一括査定を使うなら、これだけは意識してほしい
① 数字より「説明」を見る
見るべきは、
- どの成約事例を使っているか
- なぜその価格になるのか
- どんな買主様を想定しているか
- 売れなかった場合、どう動くか
これを具体的に話せない高値査定は要注意です。
② 机上査定だけで決めない
一括査定の多くは机上査定です。
机上査定は、
- 室内の状態
- 劣化や修繕状況
- 眺望・日当たり
ここがほぼ反映されません。
本気で売却を考えるなら、 訪問査定で話を聞いてから判断してください。
③ 「一番高い会社」を選ばない
これは本当に何度も見てきました。
高く言う会社と、高く売る会社は別です。
数字に気持ちが引っ張られた状態で進むと、 あとで修正が効きにくくなります。
結論|一括査定は「入口」には使える
一括査定サイト自体が悪いわけではありません。
ただ、
- 相場を知るための入口
- 不動産会社の反応を見るための材料
この位置づけで使うのが現実的だと思っています。
最終的に大事なのは、
「その価格で、どうやって売るのか」を一緒に考えてくれるか
ここです。
新潟市で不動産売却を考え始めた売主様へ
一括査定を使う前でも、使った後でも構いません。
「この査定、信用していい?」 「この数字、現実的?」
そう思ったら、一度整理しましょう。
竹鼻不動産事務所では、 相場の見方・売り方・価格設定を、 現実的な数字で提案します。
売るかどうか決めていなくても大丈夫です。 数字に振り回される前に、頭を一度クリアにしましょう。
