【リースバックとは?】自宅に住み続けながら賢く現金化する方法を徹底解説《新潟市版》

「自宅は手放したくない。しかし、どうしても資金が必要になる場面がある」 そんなお気持ちを抱えている方は、決して少なくありません。老後の生活資金、事業資金の確保、相続への備え──理由はさまざまですが、住まいを守りながら資金をつくる方法として近年注目されているのが「リースバック」です。

リースバックは、自宅をいったん売却しつつ、賃貸契約を結ぶことでそのまま住み続けられる仕組みです。大きな引っ越しの負担を避けながら資金を確保できるため、新潟市でも利用を検討される方が増えてきました。

本記事では、リースバックの基本構造から、利用することのメリット・デメリット、新潟市の不動産市場の特徴を踏まえた注意点、信頼できる事業者の見極め方、実際の進め方まで、検討にあたり押さえておきたい情報を整理しました。

この記事を読み終える頃には、新潟市でリースバックを活用するうえでの現実的な選択肢が見えてきて、住み慣れた自宅での暮らしを守りつつ、無理のない資金計画を立てるための判断軸を持てるはずです。

目次

1. リースバックとは?新潟市で注目される新たな資金調達術

「リースバック」という言葉を耳にされたことはあるでしょうか。自宅を売却した後も、そのまま住み続けられる資金調達の方法として、近年、徐々に認知が広がってきています。特に、高齢化が進む新潟市においても、老後の生活資金確保や事業資金の調達、住宅ローンの返済など、さまざまな場面で選択肢の一つとして検討されるようになってきました。

この章では、リースバックの基本的な仕組み、そのメリット・デメリット、そしてどのような状況で新潟市の皆さまのお役に立ちうるのかを、できるだけ実務寄りの目線でお伝えしていきます。

1.1 自宅に住みながら売却するリースバックの基本

リースバックとは、所有する不動産(自宅など)を不動産業者や投資家に売却し、売却後に賃貸借契約を結んでそのまま住み続けるという仕組みです。これにより、まとまった資金を一度に手に入れつつ、生活環境を変えることなく暮らしを継続できます。

この取引は、大きく分けて「売買契約」と「賃貸借契約」という二つの契約によって成り立っています。自宅の所有権を業者に譲渡する代わりに売却代金を受け取り、その後は賃料を支払うことで、今までどおりその家に住み続けることができます。

リースバックの基本的な流れは以下の通りです。

ステップ 内容
ステップ1:相談・査定 リースバックを取り扱う業者に相談し、自宅の査定を受けます。
ステップ2:売買契約の締結 査定額に合意後、自宅を業者に売却する契約を締結します。
ステップ3:売却代金の受領 売却代金がお客様に支払われます。この時点でまとまった資金を調達できます。
ステップ4:賃貸借契約の締結 業者と賃貸借契約を結び、賃料を支払うことで自宅に住み続けます。
代表 竹鼻
自宅の所有権が業者へ移るため、次年度から固定資産税の支払いがなくなります。

1.2 リースバックのメリットとデメリットを徹底比較

リースバックは、条件が合えば非常に有効な資金調達手段となりますが、同時に「向く人・向かない人」がはっきり分かれる仕組みでもあります。新潟市でリースバックを検討するにあたり、代表的なメリットとデメリットを整理しておきましょう。

項目 メリット(利点) デメリット(注意点)
住み続ける権利 住み慣れた自宅にそのまま住み続けることができるため、引っ越しの手間や費用、環境の変化によるストレスがない。 所有権がなくなるため、自由にリフォームや増改築がしづらくなる。
資金調達 まとまった売却代金を一度に現金として受け取れるため、急な出費や老後資金、事業資金などに充てられる。 売却価格は通常の市場売却価格より低くなる傾向がある。
税金・維持費 自宅の所有者ではなくなるため、固定資産税や都市計画税、大規模修繕費などの負担がなくなる 毎月の賃料が新たに発生し、継続的な支払いが必要となる。
プライバシー 自宅を売却したことを周囲に知られにくいため、プライバシーに配慮しやすい。 賃貸借契約の更新時に、賃料や条件が見直される可能性がある。
将来の選択肢 将来的に資金に余裕ができれば、再度自宅を買い戻せる「再購入オプション」を設けられるケースもある。 再購入時の価格は、売却時より高く設定されることが多い。
手続きの迅速性 一般的な不動産売却よりも、比較的短期間で現金化できる場合が多い。 賃料が通常の賃貸相場より高めに設定されるケースがある。

これらのポイントを踏まえ、目先の資金ニーズだけで判断せず、「数年後・十年後の自分にとって本当にプラスかどうか」を冷静に考えることが大切です。

1.3 どんな時に役立つ?新潟市でリースバックが選ばれる理由

新潟市でリースバックが検討される背景には、さまざまな事情があります。具体的に、どのような状況でリースバックが現実的な選択肢となり得るのかを見ていきましょう。

  • 老後資金の確保
    年金収入だけでは心許ないと感じる老後の生活費や医療費・介護費用などを、住み慣れた家を手放さずに確保したいというニーズがあります。新潟市でも高齢化が進むなかで、このニーズは特に強くなっています。
  • 事業資金の調達
    新潟市の中小企業経営者や個人事業主の方が、銀行融資とは別の手段で、迅速に事業資金を調達したい場合に活用されます。資金繰りの改善や新規投資の原資とするケースもあります。
  • 住宅ローンの返済が困難になった場合
    リストラや病気、収入減などで住宅ローンの支払いが厳しくなった際、自宅を売却してローンを完済し、そのまま住み続けることで、生活基盤を維持できる可能性があります。
  • 相続対策・資産整理
    将来の相続に備え、不動産を現金化しておくことで、相続人間のトラブルを防いだり、遺産分割をスムーズにしたいという意図で利用されることがあります。共有名義の不動産を整理したい場合にも有効です。
  • 一時的な資金繰り・急な出費への対応
    急な病気や災害、子どもの教育費・留学費用など、突発的な大きな出費に対して、まとまった資金を準備したい場合の選択肢となることがあります。
  • 住み替えのつなぎ資金
    新しい住まいへの住み替えを検討しているものの、現在の自宅が売れるまでの間の仮住まいを避けたい場合に、一時的なつなぎとして利用するケースもあります。

これらの状況に当てはまる方にとって、リースバックは、新潟市での暮らしを維持しながら、資金面の不安を和らげる一つの手段となり得ます。ただし、「最後の切り札」として使うのか、「他の選択肢と並べて比較する一案」として見るのかで意味合いが変わってきますので、冷静な検討が必要です。

2. 新潟市でリースバックを検討する前に知るべきこと

2.1 新潟市の不動産市場とリースバックの関係性

新潟市でリースバックを検討する際、まず押さえておきたいのは、新潟市の不動産市場の状況が、リースバック時の売却価格や賃料に直結するという点です。リースバックは、お客様の自宅を不動産会社が買い取り、その後、お客様が賃借人として住み続ける仕組みですから、売却価格は当然ながら市場の動向に影響を受けます。

新潟市の不動産市場は、中心部である中央区、ファミリー層に人気の西区、ベッドタウンとして需要の高い東区など、エリアごとに特性が異なります。地価公示価格や基準地価の動きは、売却価格を考えるうえでの目安になります。駅周辺の利便性の高いエリアでは物件需要が強く、比較的高い売却価格が期待できる一方で、郊外エリアや築年数の古い物件では、市場価格が抑えられる傾向があります。

リースバック会社は、物件の立地、築年数、広さ、間取り、周辺環境(交通の便、商業施設、学校など)、さらに物件の状態(リフォーム履歴など)を総合的に評価して売却価格を決定します。この評価には、新潟市内の過去の売買事例や賃貸事例も参考にされるため、自宅の適正な市場価値を知るためには、複数の不動産会社に査定を依頼し、比較することが重要です。

また、不動産市場の「流動性」も無視できない要素です。将来的にリースバック会社が物件を再販しやすいかどうか、という視点も買取価格に影響します。

2.2 リースバックの契約形態と賃料の考え方

リースバックは、「不動産の売買契約」と「賃貸借契約」の二つの契約から構成されます。それぞれの契約内容を正しく理解しておくことが、後悔のないリースバック契約に繋がります。

2.2.1 不動産の売買契約について

自宅をリースバック会社に売却する契約です。売却価格は、先ほど触れた市場動向や物件の個別評価に基づいて決まります。一般的に、リースバックの売却価格は、通常の市場売却価格よりも低め(5割〜7割)に設定される傾向があります。これは、リースバック会社が将来的な賃貸運営のリスクや再販時のコストを見込むためです。

多くの場合、リースバック会社が直接買い取るスキームのため、仲介手数料が不要となるケースもありますが、会社によって条件は異なりますので、契約前に必ず確認しましょう。

2.2.2 賃貸借契約と賃料の考え方

売却と同じタイミングで、その家に住み続けるための賃貸借契約を締結します。賃貸借契約には、次の二種類があります。

  • 普通借家契約: 契約期間満了後も、正当な事由がない限り更新が可能で、賃借人の居住権が比較的強く保護されます。
  • 定期借家契約: 契約期間があらかじめ定められており、期間満了で契約が終了します。更新の概念はなく、住み続けるには再契約が必要ですが、貸主が再契約に応じないケースもあり得ます。リースバックでは、定期借家契約が採用されることが多いため、契約期間や再契約の条件を事前に確認することが非常に重要です。
代表 竹鼻
定期借家契約は、期間満了後に「そのまま住み続けられる」とは限らない契約です。 住み続けることが最優先の目的なら、普通借家契約でリースバックしてくれる会社を選ぶか、そもそもリースバック自体が本当に適切なのか、一度立ち止まって検討した方が安心です。

賃料の決定方法は、主に次の要素をもとに検討されます。

  • 売却価格に対する利回り: リースバック会社が物件取得に投じた資金(売却価格)に対する年間賃料の割合。投資用不動産の利回り水準を参考に設定されることが多いです。
  • 周辺賃料相場: 新潟市内の類似物件の賃料相場も考慮されます。
  • 固定資産税・都市計画税: 売却後は所有者であるリースバック会社が負担しますが、その分が賃料に含まれていると考えるべきです。
  • 管理費・修繕積立金: マンションの場合、これらの費用も賃料の設定に影響します。

賃料は、一般的な同条件の賃貸物件より高めに設定されることが多い点も理解しておく必要があります。これは、リースバック会社が資金提供と不動産管理の両方のリスクを負っているためです。契約期間、賃料、更新(再契約)の条件、敷金・礼金の有無、滞納時の扱いなど、細かな契約条件まで確認し、疑問はその場で解消しておきましょう。

2.3 後悔しないために 新潟市でリースバック利用時の注意点

リースバックは「便利さ」と「割高感」がセットのような仕組みです。利用後に「思っていたのと違った」とならないために、事前に押さえておきたいポイントを整理します。

2.3.1 売却価格と賃料のバランス

リースバックは、「売却価格は市場価格より低め、賃料は近隣相場より高め」になりやすいという傾向があります。これは、リースバック会社のビジネスモデル上、致し方ない部分でもあります。

そのため、売却によって得られる現金と、その後支払い続ける賃料のバランスを冷静に見極める必要があります。短期的には助かっても、数年単位で見たときに「結局、負担が重かった」ということにならないか、他の選択肢(リバースモーゲージや不動産担保ローン、通常売却+賃貸住み替えなど)と比較して検討しましょう。

代表 竹鼻
定期借家契約でのリースバックでは、契約期間満了後も住み続けられるかどうかが不透明です。住み続けることがそこまで必須でないなら、通常通りに売却して、より条件の良い賃貸住宅へ住み替えた方が経済的なケースも多くあります。

2.3.2 将来的な再購入(買戻し)の可能性と条件

将来的に自宅を買い戻したいと考えている場合は、契約時点でその意思をしっかりと伝え、再購入に関する特約を盛り込めるかどうかを確認する必要があります。再購入の条件(価格、時期、優先交渉権など)は、口頭の約束ではなく契約書に明記してもらいましょう。

もっとも、多くのケースで再購入価格は当初の売却価格より高くなりますし、そもそも再購入に応じない会社もあります。「とりあえず売って、あとで買い戻せばいいだろう」と安易に考えるのは危険です。

項目 注意すべき点
再購入価格 当初の売却価格に、リースバック会社の利益・諸経費などが上乗せされるのが一般的。
再購入の期間 買い戻しが可能な期間が限定されている場合がある。
資金計画 再購入時に必要な資金をどう調達するのか、現実的な計画が必要。

2.3.3 賃貸借契約の期間と更新(再契約)

リースバックの賃貸借契約は、多くの場合、期間2~5年程度の定期借家契約となります。期間満了後に再契約ができるのか、その条件(賃料の見直し、再契約手数料など)はどうかを事前に確認しておかないと、「想定より早く退去せざるを得ない」という事態にもなりかねません。

代表 竹鼻
弊社は、普通借家契約でリースバックを提供しているため、安心して住み続けることが可能です。

2.3.4 修繕義務と費用の負担

自宅を売却し賃貸へ切り替わると、建物の所有者はリースバック会社になります。原則として大規模修繕の負担は所有者側となりますが、契約内容によっては、小さな修繕や設備の故障について賃借人負担とされているケースもあります。

給湯器やエアコン、水回り設備など、生活に直結する箇所の修繕負担範囲は、後から揉めやすいポイントです。契約書の該当箇所をしっかり確認し、不明点はその場で質問しておきましょう。

2.3.5 税金や諸費用

リースバックの利用にあたっては、売却に伴う費用(印紙税、登記費用など)や、売却益が出た場合の譲渡所得税が発生する可能性があります。また、賃料とは別に、保証会社利用料や火災保険料が必要になることも少なくありません。

こうした「見えづらい費用」がどの程度かかるのか、事前にすべて洗い出し、トータルでいくらになるのかを把握しておくことが大切です。必要に応じて、税理士など専門家への相談も検討しましょう。

これらの注意点を踏まえ、新潟市でリースバックを検討する際には、弁護士・司法書士・税理士などの専門家に一度相談し、契約内容や税金面の影響について理解を深めたうえで判断されることをお勧めします。

3. 新潟市で信頼できるリースバック会社を選ぶポイント

新潟市でリースバックをうまく活用できるかどうかは、「どの会社と契約するか」で大きく変わります。売却価格・賃料・契約条件などは各社で大きく異なりますので、「一社だけで即決しない」ことがまず重要です。

3.1 複数業者からの見積もり比較が重要

リースバックの条件は、会社ごとに千差万別です。売却価格、賃料、再購入の条件、手数料などの主要な項目は、必ず複数社から見積もりを取り、比較検討することを強くおすすめします。

新潟市内の地域密着型不動産会社から、全国展開の大手リースバック専門会社まで、それぞれ特徴があります。地元の会社は新潟市の市場感覚に詳しく、地場の事情を踏まえた提案が期待できます。一方で、大手企業は資金力やサービスメニューが豊富なケースが多く、別のメリットがあります。

比較する際は、次のような点に着目すると整理しやすくなります。

比較項目 確認内容 注意点
売却価格 自宅の査定価格。 高ければ良いとは限らない。売却価格が高いほど、賃料が割高になる傾向もあるため、セットで見る。
賃料(家賃) 売却後の毎月支払い額。 周辺相場と比べて極端でないか。将来の賃料改定ルールも確認。
再購入条件 将来の買い戻しの有無・価格・時期。 「なんとなく買い戻せそう」という曖昧な説明ではなく、書面に具体的な条件が記載されているか。
初期費用・手数料 仲介手数料、事務手数料、登記費用など。 「手数料無料」とうたっていても別の名目で費用がかかる場合があるので、総額で確認。
契約期間 賃貸借契約の期間と更新の可否。 短期の定期借家契約の場合、更新時の条件を必ず確認。

このように、売却価格だけで判断せず、「売却価格・賃料・契約期間・再購入条件・総費用」をセットで比較することが、結果的に後悔の少ない選択につながります。

代表 竹鼻
住み続けることが目的なら、たとえ売却価格が安かったとしても、普通借家契約でリースバック契約をしてくれる会社を探すほうがおすすめです。

3.2 新潟市に特化したサポート体制の有無

リースバックは、一度契約すると「売却」と「その後の暮らし」に長く関わる取引です。そのため、新潟市の不動産市場や地域特性にきちんと向き合ってくれる会社かどうかも大事なポイントです。

新潟市は、中央区・東区・西区・江南区・秋葉区・南区・北区・西蒲区とエリアごとに特色があり、積雪や冬場の生活環境といった要素も不動産価値や管理コストに影響します。地域に根ざした会社は、こうした事情を前提に話を進めてくれるため、条件面の納得感も得やすいはずです。

具体的には、次のような点を確認してみてください。

  • 新潟市の不動産市場に関する知識: 地価の傾向、賃貸需要、エリアごとの特徴を説明できるか。
  • 地域ネットワーク: 地元の金融機関や専門家(司法書士・税理士など)との連携があるか。
  • 対応スピードと丁寧さ: 相談から査定、契約までの説明が分かりやすく、レスポンスが適切か。
  • 賃貸管理の体制: 売却後の賃貸期間中、トラブル時や更新時のフォロー体制が整っているか。

特に、売却後も長く付き合うことになる相手ですので、「数字だけ」ではなく、人や会社として信頼できるかどうかも大切な判断材料になります。

代表 竹鼻
弊社のリースバック契約には、24時間365日のトラブルサポートが付帯しているので、急なトラブルが起こったとしても安心です。

3.3 契約内容をしっかり確認するチェックリスト

リースバックの契約は、不動産売買契約と賃貸借契約が一体になった、やや複雑な内容です。契約書をきちんと読み込み、「よく分からないけどサインしてしまう」ことだけは避けるようにしましょう。

確認時に役立つチェックリストを以下にまとめました。疑問が残る項目が一つでもあれば、その場で質問するか、専門家への相談を検討してください。

確認項目 内容 重要ポイント
売買契約書 売却価格、引き渡し時期、所有権移転登記など。 諸費用を差し引いた「最終的な手取り額」と合致しているか。瑕疵担保責任の扱いも要確認。
賃貸借契約書 賃料、敷金・礼金、契約期間、更新条件、修繕義務の範囲、原状回復義務など。 賃料改定の条件、更新時の費用、退去時の負担範囲が明確かどうか。
再購入に関する特約 再購入の可否、価格、期限、条件。 「将来の買い戻し」が本当に現実的な内容かどうか。資金計画とセットで考える。
諸費用・手数料 仲介手数料、登記費用、印紙税、事務手数料など。 見積もり時の説明と齟齬がないか。後から追加費用が発生しないか。
契約解除条件 家賃滞納や契約違反時の扱いなど。 どの程度の遅れ・違反で解除となるのか、リスクを具体的にイメージできるか。
重要事項説明書 宅地建物取引業法に基づく重要事項の説明。 口頭説明と書面内容が一致しているか。理解できない点はそのままにしない。

契約書は、一度署名・押印してしまうと、後から覆すことが極めて難しい書類です。新潟市でリースバックを活用する際には、「急いでいるからこそ、あえて一呼吸置いて確認する」くらいの慎重さがちょうど良いと思います。

4. 新潟市でのリースバック手続きの流れと必要書類

新潟市でリースバックを進める際、手続きの流れや必要書類が分かっているだけでも、不安はかなり軽くなります。適切なステップを踏み、事前準備を整えておくことで、スムーズな自宅の現金化と継続居住が実現しやすくなります。

この章では、新潟市におけるリースバックの一般的な流れと、準備しておくべき書類、契約後の生活や再購入の可能性について解説します。

4.1 相談から契約までのステップを解説

リースバックの手続きは、概ね次のようなステップで進んでいきます。

4.1.1 ステップ1:リースバック会社への相談と情報収集

まずは、新潟市でリースバックを取り扱っている複数の会社へ相談し、情報収集から始めます。どのくらいの資金が必要か、売却したい自宅の状況(立地、築年数、面積、間取りなど)、賃料の希望や将来の買い戻しの意向などを、できるだけ具体的に伝えましょう。

この段階で、各社の説明の分かりやすさや対応の丁寧さも見ておくと、後の会社選びに役立ちます。

4.1.2 ステップ2:物件の査定と条件提示

相談後、リースバック会社は新潟市内の対象物件について現地調査を行い、査定額を算出します。その査定をもとに、売却価格と賃料、契約期間、買い戻し特約の有無と条件などが提示されます。

ここで提示された条件は、その後の生活に直結する重要な数字です。不明点や納得しきれない点があれば、その場で遠慮なく質問してください。

4.1.3 ステップ3:契約内容の検討と調整

提示された売却価格・賃料・契約期間・買い戻し条件などを総合的に検討します。この段階で、司法書士や弁護士など専門家の意見を挟むのも一つの方法です。

条件面で修正したい箇所があれば、その理由と希望条件を明確にしたうえで、リースバック会社に相談・交渉します。全てが希望どおりになるわけではありませんが、「どこまで許容できるか」の線引きをはっきりさせておくと判断しやすくなります。

4.1.4 ステップ4:売買契約と賃貸借契約の締結

条件に合意できたら、売買契約と賃貸借契約を締結します。その前に、宅地建物取引士による重要事項説明を受けます。ここは流れ作業になりがちな場面ですが、気になる点は遠慮せずその場で確認することが大切です。

契約締結後、司法書士が所有権移転登記の手続きを進めます。

4.1.5 ステップ5:代金決済と物件の引渡し

契約に基づき、買主(リースバック会社)から売主(お客様)へ売却代金が支払われます。同時に所有権が移転し、物件の引渡しが完了します。

この時点から、お客様は売却代金を得る一方で、賃貸借契約に基づき賃借人として住み続ける立場になります。固定資産税や都市計画税の負担はリースバック会社へ移り、お客様は毎月の賃料を支払う形に切り替わることになります。

代表 竹鼻
自宅を売却した場合、確定申告が必要になるケースもあります。忘れずに確認しておきましょう。

4.2 準備すべき書類一覧と取得方法

リースバックをスムーズに進めるには、必要書類を早めに揃えておくことが大切です。主な書類と取得先は以下の通りです。

書類名 用途 取得先・備考
本人確認書類 売主の本人確認 運転免許証、マイナンバーカードなど(有効期限内のもの)
実印 売買契約書、賃貸借契約書などへの捺印 市区町村に登録している印鑑
印鑑証明書 実印が本人のものであることの証明 新潟市役所、各区役所・出張所などで取得(発行から3ヶ月以内のもの)
住民票 住所の確認 新潟市役所、各区役所・出張所などで取得(発行から3ヶ月以内のもの)
固定資産税評価証明書 物件の評価額の確認、売却価格の参考 新潟市役所、各区役所・出張所などで取得(最新年度のもの)
登記済権利証または登記識別情報通知 物件の所有権を証明 物件購入時に交付されたもの。紛失時は司法書士に相談。
建築確認通知書、検査済証 建物の合法性・構造の確認 購入時の書類、または建築会社・ハウスメーカーに問い合わせ。
測量図、間取り図 土地・建物の詳細情報の確認 購入時の資料、不動産会社や設計事務所に問い合わせ。
ローン残高証明書 住宅ローンが残っている場合 借入先の金融機関に請求。

特に、印鑑証明書や住民票は有効期限に注意が必要です。早めに準備しつつも、取得時期が早すぎて取り直しにならないよう、リースバック会社とタイミングを確認しておくと安心です。

4.3 リースバック契約後の生活と再購入の可能性

4.3.1 リースバック契約後の生活

リースバック契約後、お客様は「所有者」から「賃借人」という立場に変わります。住み慣れた自宅にそのまま住みながら、固定資産税・都市計画税・大規模修繕費などの重い負担からは解放される一方で、毎月の賃料支払いが新たに発生します。

家計全体のキャッシュフローは、「所有のコスト」から「賃料」の支払いに構造が変わりますので、リースバック契約前に、数年先までの家計シミュレーションをしておくことをおすすめします。

4.3.2 再購入(買い戻し)の可能性

リースバックの特徴の一つに、将来的に自宅を「買い戻す」選択肢が用意されている場合がある、という点があります。ただし、これは全ての契約に自動的についてくるものではありません。

  • 買い戻し特約がある場合:
    契約書に、買い戻し可能な期間や価格、条件などが明記されます。書面で明文化されていない「口約束の買い戻し」は、実務上あてになりません。本気で買い戻しを検討するなら、特約の内容が現実的かどうかを慎重に確認しましょう。
  • 買い戻し特約がない場合:
    将来的にリースバック会社と交渉して再購入できる可能性はゼロではありませんが、会社側の意向や市場状況に左右されます。そのため、「買い戻せたらラッキー」程度に考えておくのが無難です。

新潟市でリースバックを利用する際には、契約後の暮らし方や、将来の買い戻しの可能性について、事前に「ここまでできれば良し」と自分なりのラインを決めておくと、判断がぶれにくくなります。

5. まとめ

新潟市での「リースバック」は、自宅に住み続けながらまとまった資金を確保できる、便利な選択肢の一つです。老後の生活資金、事業資金、住宅ローンの整理、相続対策など、さまざまな場面で役立ち得ます。

一方で、売却価格は市場価格より抑えられ、賃料は相場より高くなりやすいなど、「コスト」と「安心」をどうバランスさせるかがポイントとなる仕組みでもあります。

そのためには、

  • リースバックの仕組みとリスク・コストを正しく理解すること
  • 売却価格・賃料・契約期間・再購入条件をトータルで比較すること
  • 新潟市の市場を理解し、地域に根ざしたサポートをしてくれる会社を選ぶこと
  • 疑問点や不安な点は専門家も交えて事前に解消しておくこと

が大切です。

自宅は、多くの方にとって単なる「資産」以上の存在です。だからこそ、数字だけでなく、ご自身やご家族の暮らし方・価値観も含めて総合的に考える必要があります。本記事の内容が、新潟市でリースバックを検討される際の「冷静な判断材料」の一つになれば幸いです。

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この記事を書いた人

竹鼻不動産事務所は、「新潟市の人口を増やす」をスローガンに掲げ、地域に根差した不動産売却専門店として活動しています。売却にはそれぞれのご事情があります。私たちはお客様一人ひとりの背景に寄り添い、最適な売却方法や解決策をご提案いたします。不動産業界の歴史や伝統を大切にしながらも、AI査定やデータ分析などの最新技術を柔軟に取り入れ、時代に合ったスムーズで安心な不動産売却をサポートしています。
当社ブログでは、新潟市の不動産相場情報、成約事例、査定のコツ、売却後の手続きまで、現場経験をもとにした“今すぐ役立つ情報”を発信。物件の価値を高めるノウハウや地域の最新動向もご紹介し、「売却は難しい」を「売ってよかった」に変えるブログを目指しています。
不動産の売却や査定をご検討の際は、ぜひ竹鼻不動産事務所にご相談ください。新潟市の未来と、あなたの大切な資産をつなぐ最適なご提案をお約束します。

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