「買いたい人がいます」というチラシは本当?|新潟市で実際に起きている話
不動産を持っていると、ある日こんなチラシが入ることがあります。
「この地域で家を探している方がいます」
「◯丁目で購入希望のお客様がいます」
これを見て、売主様からほぼ確実に聞かれるのが、この質問です。
「これって、本当なんですか?」
結論から言います。
本当のケースもあるし、営業トークとして使われているケースもあります。
白か黒か、ではありません。
現場ではその中間が一番多いです。
この記事では、
- 「買いたい人がいます」が本当なケース
- 営業目的で使われやすいケース
- 売主様が冷静に見極めるポイント
この3つを、
新潟市で日常的に売却相談を受けている立場から、正直に書きます。
「買いたい人がいます」は、なぜ使われるのか
まず前提として。
このフレーズ、
反応率がめちゃくちゃ高いです。
売主様の立場で考えれば、
「もう買う人がいるなら話だけでも聞いてみようかな」
と思うのは、自然です。
だから不動産業界では、
昔からずっと使われてきた言い回しでもあります。
問題は、
「その“買いたい人”がどのレベルで実在するのか」
ここが曖昧なまま使われることが多い、という点です。
本当に「買いたい人がいる」ケース
まずは、ちゃんと本当なパターンから。
条件がかなり具体的な場合
例えば、
- エリアがピンポイント(町名・丁目レベル)
- 土地・戸建・アパートなど種別も一致
- 価格帯も現実的
こういう場合は、
実際に探している人がいる可能性は高いです。
新潟市だと、
- 実家の近くで探している
- 学区限定で探している
- 会社や親族の都合でエリアが決まっている
こうした理由付きの探し方は、現場では珍しくありません。
また、
「このエリアで、似た条件の物件を最近売りました」
と具体的な成約事例を出せる会社であれば、話を聞く価値はあります。
営業目的で使われやすいケース
次に、正直な話をします。
こちらの方が数は多いです。
実務では、
まず売主様と接点を持つことが最優先になります。
そのため、
- 実在はするが、条件はかなり広い
- 今すぐ買うわけではない
- 「探している人がいるかもしれない」レベル
この状態でも、チラシ上は「買いたい人がいます」と書けてしまう。
法的にはアウトじゃない。
でも、売主様の期待値だけが先に上がる。
ここでズレが生まれます。
売主様が必ず確認してほしいポイント
チラシを見て連絡するなら、最低限これだけは聞いてください。
- その買主様は、資金(ローン・現金)が具体的に決まっているか
- 条件が合わなかった場合、その話はどうなるのか
- その方以外に、どうやって売却を進めるつもりなのか
ここをきちんと答えられない場合、
営業色は強めだと考えていいです。
新潟市で実際に多い結末
現場で一番多いのは、
「最初に言われた買主では決まらないが、結果的にその会社経由で売れる」
チラシは“きっかけ”で、
売却自体は普通の売却プロセスになるケースです。
これは悪いことではありません。
ただし、
「すぐ売れる」と思い込んで判断を誤ると、あとでしんどくなる
ここだけは、本当に何度も見てきました。
まとめ|「買いたい人がいます」は話半分でちょうどいい
「買いたい人がいます」というチラシ。
- 本当のこともある
- 営業トークとして使われることも多い
だから、
信じるか疑うかではなく、確認する。
それだけで、売却の失敗はかなり減ります。
査定額と同じで、
入口の言葉ほど、冷静に見る。
これが、新潟市で不動産売却を進めるうえでの現実的なスタンスです。
