実家売却にかかる4つの税金とは?利用できる特例や対策も紹介
実家売却にかかる4つの税金とは?

実家売却にかかる4つの税金とは?利用できる特例や対策も紹介

実家を売る話が現実味を帯びてくると、「税金って、結局いくらかかるんだろう」と立ち止まる人は少なくありません。親の家を片づけながら、固定資産税の通知や古い権利書を見つけて、そこで初めて不安になる。そんな流れ、実際の相談でもよく聞きます。

実家の売却では、売るだけで終わりません。相続の有無やタイミングによって、かかる税金も、使える特例も変わってきます。事前に知らないまま進めてしまうと、あとから「そんな制度があったなんて」と感じる場面も出てきがちです。

この記事では新潟市の竹鼻不動産事務所が、実家売却に関わる税金の全体像を整理しつつ、実際に相談で多いポイントや判断に迷いやすい部分も交えてお伝えします。

全部を完璧に理解する必要はありません。ただ、流れと注意点だけでも掴んでおくと、売却後の負担感はかなり変わってくる印象です。

目次

実家の売却にかかる4つの税金

実家を売る過程では、主に次の4つの税金が関わってきます。

  • 相続税(相続が発生している場合)
  • 登録免許税(名義変更の手続き時)
  • 印紙税(契約書を作成する際)
  • 譲渡所得税(売却で利益が出た場合)

「不動産を売ると消費税もかかるのでは?」と聞かれることもありますが、個人が居住用の実家を売却するケースでは、消費税がかかる場面はほとんどありません。

ここから、それぞれの税金について、実務でつまずきやすい点を中心に見ていきます。

相続税

相続税は、実家を含む財産を相続したときに発生する税金です。

対象になるのは不動産だけではありません。預貯金や有価証券、生命保険金、場合によっては車や貴金属なども含まれます。

相続税でよく誤解されがちなのが、「相続=必ず税金がかかる」という点です。実際には基礎控除があり、遺産総額がそれを下回れば申告も不要になります。

  • 基礎控除額:3,000万円+600万円×法定相続人の数

現場でも、「相続税が怖くて売却を急いだ」という声を聞くことがありますが、調べてみたら課税対象外だった、というケースも珍しくありません。数字だけを見るのではなく、全体を整理することが大切です。

なお、相続税の申告期限は相続の開始を知った日から10か月以内。この期限は意外とあっという間に来ます。

参照:相続税|国税庁

登録免許税

実家を相続したあとは、名義変更(相続登記)が必要になります。その際にかかるのが登録免許税です。

税額は、固定資産税評価額の0.4%。金額自体はそこまで大きくないこともありますが、手続きを後回しにしてしまう人が多いのが実情です。

2024年から相続登記は義務化されており、「売るときにやればいい」という考え方は通用しなくなりました。売却を考えていなくても、早めに手続きを済ませておくほうが安心です。

司法書士に依頼する場合、登録免許税とは別に5万〜10万円前後の報酬がかかるのが一般的です。時間と手間をどう考えるかで判断が分かれます。

参照:登録免許税|国税庁

印紙税

印紙税は、売買契約書を作成するときに必要になる税金です。

売却益が出るかどうかに関係なく発生します。金額は契約書に記載された売買金額によって決まります。

貼り忘れがあると、後から本来の2倍の税額を求められることもあるため、地味ですが注意が必要です。実務では、不動産会社が準備をサポートするケースが多い印象です。

参照:印紙税|国税庁

譲渡所得税

実家を売却して利益が出た場合、その利益にかかるのが譲渡所得税です。

売却価格すべてに税金がかかるわけではありません。購入時の価格や仲介手数料などの経費を差し引いた「利益部分」が対象です。

ここで重要になるのが所有期間です。所有期間によって税率が大きく変わります。

区分 税率 所有期間
短期譲渡所得 39.63% 5年以下
長期譲渡所得 20.315% 5年超

「あと1年待てば税率が下がった」という話は、実際の相談でもよく出てきます。売却を急ぐ理由がなければ、時期を見直すだけで手取りが大きく変わることもあります。

参照:譲渡所得税|国税庁

相続前に実家を売却する場合の特例

親が存命中に実家を売却するケースでは、利用できる特例がいくつかあります。

ここでは、相談が多い代表的な3つだけ触れておきます。

  • マイホームを売ったときの3,000万円特別控除
  • 軽減税率の特例
  • 買い換え特例

いずれも「親が実際に住んでいた家」であることが前提になります。

マイホームを売ったときの3,000万円特別控除

譲渡所得から最大3,000万円まで控除できる、非常に影響の大きい特例です。

所有期間に関係なく使える点が特徴で、「税金がほぼかからなかった」というケースも珍しくありません。

一方で、別荘や仮住まいなどは対象外です。形式的な条件だけでなく、実態も見られる点は覚えておきたいところです。

参照:No.3302 マイホームを売ったときの特例

相続後の実家売却で使える特例

相続後に実家を売却する場合、状況によっては税負担を大きく抑えられる特例があります。

  • 空き家相続3,000万円特別控除
  • 小規模宅地等の特例
  • 取得費加算の特例

空き家相続3,000万円特別控除

相続で空き家になった実家を売却する際に、最大3,000万円の控除が受けられる制度です。

築年数や売却期限など細かな条件はありますが、該当すると税額が一気に軽くなるケースもあります。

最近では制度が緩和され、「買主が耐震改修する場合でもOK」など、以前より使いやすくなっています。

参照:No.3306 空き家の特例

確定申告と税金の支払時期

実家売却で利益が出た場合、確定申告は避けて通れません。

申告期限は、売却した翌年の2月16日〜3月15日。特例を使う場合も、申告自体は必要になります。

税金の種類 支払時期
相続税 相続開始から10か月以内
登録免許税 登記申請時
印紙税 契約締結時
譲渡所得税 確定申告後

売却代金が入ってから税金を払うまでに時間差がある点は、意外と見落とされがちです。手元資金の管理も含めて考えておきたいところです。

まとめに代えて

実家売却の税金は、制度だけを見ると複雑に感じます。ただ、実際の相談では「自分の場合、どれが関係するのか」を整理するだけで、見通しが立つことも多いです。

特例の使い方や売却時期の判断は、少しの差で結果が変わることがあります。迷ったら、早い段階で不動産会社や専門家に話を聞いてみるのも一つの方法です。

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この記事を書いた人

弊社は「最善の不動産取引を」をスローガンに掲げ、不動産の売却支援を専門に手がけています。売却にはさまざまな事情がありますが、お客様ひとりひとりの背景に寄り添い、最適な解決策をご提案いたします。不動産業界の歴史や伝統を大切にしながらも、AIなどの最新技術も柔軟に取り入れ、時代に合ったサービスの提供に努めてまいります。

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