アパート売却の流れ|はじめてでも全体像がつかめる現場目線の整理
アパートを売却しようと思ったとき、 多くのオーナー様が最初につまずくのがここです。
「何から始めればいいのか分からない」
戸建ての売却と違って、 アパートは
- 入居者様がいる
- 収支や利回りを見られる
- 買主が投資家になる
このあたりが絡む分、 流れを理解しないまま動くと、遠回りになりやすいです。
この記事では、 アパート売却の流れを「実務で実際にこう進む」という順番で整理します。
アパート売却の全体像
まず、全体の流れをざっくり書きます。
- ① 売却の目的と条件を整理する
- ② 査定を取る(机上→訪問)
- ③ 売却方法を決める(仲介 or 買取)
- ④ 媒介契約を結ぶ
- ⑤ 売却活動スタート
- ⑥ 買付・条件調整
- ⑦ 売買契約
- ⑧ 引渡し・決済
この順番が、基本です。
① まずは「なぜ売るのか」を整理する
いきなり査定を取る前に、 ここだけは一度立ち止まってほしい。
「なぜ今、売るのか」
よくある理由は、
- 管理が大変になってきた
- 修繕費が重くなってきた
- 相続・共有の整理
- 次の投資に資金を回したい
この理由によって、
- 高く売りたいのか
- 早く売りたいのか
優先順位が変わります。
ここが曖昧なまま進むと、 途中で判断がブレます。
② 査定を取る(机上査定 → 訪問査定)
アパート売却では、 複数社の査定は必須です。
机上査定で相場感をつかむ
まずは、
- 立地
- 築年数
- 戸数
- 想定利回り
こうした情報から、 ざっくりした価格帯を把握します。
この段階では、 数字の精度より「幅」を見る意識で十分です。
訪問査定で「現実の価格」に近づける
本気で売るなら、 必ず訪問査定まで進めます。
アパートの場合、見られるのは、
- 入居状況
- 賃料水準
- 修繕履歴
- 共用部の管理状態
ここで初めて、
「このアパートが、投資家からどう見えるか」
が数字に反映されます。
③ 仲介か、買取かを決める
アパート売却には、大きく2つの方法があります。
仲介売却
- 市場に出して投資家に買ってもらう
- 価格は相場ベース
- 売却まで時間がかかることもある
「価格重視」なら、こちらです。
買取
- 不動産会社が直接買う
- 価格は相場より下がる
- スピードは圧倒的に早い
「早さ・確実性重視」なら、選択肢になります。
④ 媒介契約を結ぶ
売却を任せる不動産会社が決まったら、 媒介契約を結びます。
- 専属専任媒介
- 専任媒介
- 一般媒介
それぞれ特徴はありますが、 アパートの場合は
「誰がどう売るか」が明確な形
を選ぶ方が、結果が出やすいです。
⑤ 売却活動スタート
ここからが実務です。
アパートの場合、
- レントロール作成
- 収支資料の整理
- 投資家向け資料の作成
この出来で、反響が変わります。
「物件そのもの」より「資料の出し方」で 差が出ることも、正直多いです。
⑥ 買付・条件調整
買主から、
- 価格
- 引渡し時期
- 契約条件
が提示されます。
ここは、 最初の数字だけで判断しない。
条件全体を見て、 現実的にまとめられるかが大事です。
⑦ 売買契約
条件がまとまれば、売買契約です。
アパートの場合は、
- 賃貸借契約の引き継ぎ
- 修繕履歴の開示
- 告知事項
ここを丁寧に整理します。
⑧ 決済・引渡し
最後に、
- 残代金の受領
- 所有権移転
- 管理の引き継ぎ
が終われば、売却完了です。
まとめ|流れを知っているだけで、売却は楽になる
アパート売却は、
勢いで進めると、途中で疲れます。
でも、
- 全体の流れ
- 判断ポイント
これを事前に知っていれば、 無駄な遠回りは減らせます。
アパート売却は、 準備が8割。
まずは流れを押さえる。 そこから、具体的な数字に進む。
この順番が一番楽です。




