不動産を売却したら確定申告は必要? 確定申告が必要なケース・手続きの流れなどを解説
不動産を売却したら確定申告は必要? 確定申告が必要なケース・手続きの流れなどを解説

不動産を売却したら確定申告は必要? 確定申告が必要なケース・手続きの流れなどを解説

引き出しの奥から、古い売買契約書を取り出した朝。少し黄ばんだ紙を眺めながら、「これ、まだ使うんだっけ」と手が止まることがあります。不動産を売ったあと、ホッとしたのも束の間。次に頭をよぎるのが、確定申告のことだったりします。

建物や土地を売却して利益が出た場合、確定申告が必要なのかどうか。ここで迷う方はかなり多い印象です。不動産売却と確定申告、なんとなく難しそう、税金をたくさん払うことになりそう。そんな不安の声も、現場ではよく聞きます。
このページでは、不動産売却後に確定申告が必要になるケース、そうでないケースを行き来しながら、手続きの流れや譲渡所得税の考え方について触れていきます。全部を理解しきらなくても大丈夫、という前提で読み進めてみてください。

目次

不動産売却後、確定申告が必要になるかどうかの分かれ目

まず気になるのは、「自分は申告が必要なのか」という点かもしれません。売却した人全員が対象になるわけではありません。

不動産売却で確定申告が必要になるケース

不動産を売って利益が出た場合、その利益は「譲渡所得」と呼ばれます。給与とは別枠で扱われ、所得税と住民税がかかります。この2つをまとめて、譲渡所得税と呼ぶことが多いです。

会社員で、普段は年末調整だけという方でも、不動産売却で譲渡所得が出た場合は確定申告が必要になります。ここは意外と見落とされがちです。
申告期限は原則として3月15日まで。過ぎてしまうと、延滞税が発生する可能性があるので、時期だけはカレンダーに丸をつけておく人が多いようです。

不動産売却でも確定申告が不要なケース

売却した結果、利益が出なかった。もしくは、むしろマイナスだった。こうした場合、基本的には譲渡所得税がかからないため、確定申告は不要とされています。

ただし、ここで話が少しややこしくなります。譲渡損失が出た場合でも、条件を満たせば税金の負担を軽くできる特例が使えることがあります。たとえば、住宅ローンが残っているマイホームを売却したケースなどです。
「申告しなくていい」と聞いて安心する前に、一度だけ特例の対象になるかを確認する方も少なくありません。

参考)国税庁 No.3390 住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき
国税庁 No.3370 マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき

不動産売却で確定申告が必要になったときの流れ

申告が必要だと分かったあと、「何から手をつければいいのか」で止まる方も多いです。順番通りに進めなくても、大きく外れることはありません。

①特例が使えるかどうかをざっくり確認

代表的なのが、マイホームを売却した際に使える3,000万円の特別控除です。所有期間に関係なく適用できるため、思ったより税額が減るケースもあります。

ただし、条件は細かめです。居住実態や売却時期など、あとから確認される点もあります。気になる方は、国税庁の「マイホームを売ったときの特例」を一度眺めてみると、全体像がつかめるかもしれません。

②書類集めで一度つまずく

正直なところ、不動産売却の確定申告で一番時間がかかるのは、書類集めです。売ったときの書類だけでなく、買ったときの契約書や領収証も必要になります。

「あれ、こんな昔の書類どこにしまったっけ」と探し回る時間も含めて、余裕をもって動く方が多い印象です。
特例を使う場合は、追加書類が必要になることもあります。

詳しくは、国税庁の申告書貼付書類チェックシートも参考になります。

③譲渡所得税の計算は、完璧を目指さなくていい

計算式を見ると、急に難しそうに感じますが、考え方はシンプルです。

譲渡所得=売却価格-(購入価格+購入時・売却時の諸費用)

ここから控除を引いて、税率をかけます。税率は、所有期間が5年以下か、5年を超えるかで変わります。数字だけを見ると差が大きいですが、まずは「自分はどちらか」を把握する程度で問題ありません。

細かい計算は、申告書作成コーナーや税務署で確認する方も多いです。

④申告書の作成と提出

申告書は手書きでも作れますし、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使う人も増えています。自動計算してくれる点は、やはり楽だと感じる方が多いようです。

提出方法は、税務署への持参、郵送、e-Taxの3つ。初めてで不安な場合、混雑覚悟で税務署に行く人もいます。その場で質問できる安心感は、確かにあります。

不動産売却と確定申告、迷ったら早めに相談を

不動産売却で利益が出た場合、原則として確定申告は避けて通れません。一方で、損が出た場合でも、申告したほうが得になるケースがあるのがややこしいところです。

書類や数字を前に悩み続けるより、一度専門家に相談することで、気持ちが軽くなる方も多いです。私は新潟市を拠点に、不動産売却のサポートを行っています。新潟市で不動産売却を検討中の方は、状況整理のつもりでご相談いただいても構いません。

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この記事を書いた人

弊社は「最善の不動産取引を」をスローガンに掲げ、不動産の売却支援を専門に手がけています。売却にはさまざまな事情がありますが、お客様ひとりひとりの背景に寄り添い、最適な解決策をご提案いたします。不動産業界の歴史や伝統を大切にしながらも、AIなどの最新技術も柔軟に取り入れ、時代に合ったサービスの提供に努めてまいります。

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